笹団子作りは2日がかりです。
まず1日目はもち米とうるち米の上新粉を7:3または6:4の割合で水分を含ませながら混ぜていきます。さらに蓬(よもぎ)と砂糖を入れてこねあげていきます。耳たぶくらいの硬さに仕上がったら上に紙をかぶせ、低温で一晩そのままねかしておきます。
翌日、少し水分を含ませ再びこねあげます。この出来あがった団子生地の中にあんを包みます。
かつては、笹だんごは日常食だったため、中にいれるものも多種多様で、「あらめ」「きんぴら」「ごまあえ」「干し柿」「味噌」「くるみ」「ごま味噌」がありました。このあんの入った団子を笹で巻きイグサやスゲで俵状にしばり、蒸籠で蒸しあげる製法が多いようです。
その他に笹団子を蒸さずに煮るもの、団子だけ蒸して生の笹を巻いたものがあるようです。この2つの製法は仕上がりは良いですが日持ち、菌の増殖など問題あります。
笹だんごの特性を生かす方法としては最初の方法が一番適していると思います。当社もこの製法(後蒸し製法)でこだわりを持ち製造しております。
笹団子の結び方ですが、数枚のササの葉でくるみ、スゲまたはイグサの紐で両端を搾り中央で結びます。北蒲原地方など地域によっては、中央で結ばないところもあります。
ならびに笹団子と同じ笹を使った三角ちまきの作り方ですが、ちまきは、もち米・うるち米・米粉などで作ったもち、あるいは米を長円錐形、または三角形に形作り、笹・真菰(マコモ)・茅(チガヤ)などの葉で巻いてイグサで縛ったものです。
ちまきの名の由来は、かつては茅(チガヤ)の葉で作られたため、「チガヤ巻き→チ巻き→チマキ(粽・茅巻き)」になったといわれています。
もち米を植物の葉で包み、蒸す・ゆでるなどで食べる料理法は平安時代に中国から伝わったといわれており、地域によっては、木の灰・重曹の灰汁で煮込む(あくちまき)という製法もあります。
ここでは、もち米を笹の葉に包んでゆでる「三角ちまき」の紹介です。笹団子と同じ、殺菌・抗菌・防腐作用があるため、保存食としても優れています。
もち米はたんぱく質やでんぷんを多く含み、消化器系を丈夫にして体力を強化する働きに優れています。
また、体を温める作用も高いので、冷え性改善も期待できます。広大な面積のある新潟県ですので、地域により、食べ物・食べ方に特徴があります。
笹団子の作り方、蒸し方、結び方などなど・・・こんなに多くの製法が残っているのは、他のお菓子を調べてもなかなかないのではないでしょうか。
やはり笹団子というものは、知恵と工夫をこらした逸品なのです。
ご家庭でも簡単に作れる!笹団子の作り方もご紹介しております。